ライムの香り 16・偶然、山田に会う

智は実香を家の前まで送って行った。

若いカップルでも、いつも「そうなる」とは限らない。
智は智で心の中に考え事があったし、実香もまた心の中に
引っかかっている小さな棘は抜けていなかった。


一方、加奈は実香と智と別れてから、一人で駅前の
TSUTAYAに来ていた。

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ライムの香り 15・智と実香 ②

「実香、着いたよ」
智は家の横のガレージに自転車を停めて、実香を下ろした。

「ん・・・」
「ほら、しっかりしろ」実香の腕を支えた。

「今日は、オバハンいないんだ」
「・・・そうなの?」

「泊りの仕事なんだ」
智の母親は介護の仕事をしていた。

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ライムの香り 14・智(さとし)と実香

「実香ちゃん、佐藤君に電話するから携帯貸してね」
「ん」
実香は自分のバッグを1しばらく、ごそごそして携帯電話を取り出した。

キラキラ光るクマのストラップがついている。
すぐに電話はつながった。


「はい・・・実香?」
「あの・・・平井です。・・・加奈です」

「加奈ちゃん、どうしたの?実香、どうかした?」

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ライムの香り 13・加奈の話

「実香ちゃん・・・中学の時、私体調崩して、それから学校行けなくなった
時期あったでしょ。
ずいぶん実香ちゃんに助けてもらったよね。
それから・・・・実香ちゃんと同じ高校じゃなかったけど、
高校入って・・・。
ちょっとだけ沈んで・・・・それからある日、山本君を初めて見て
一目惚れしちゃったの」

「うん・・・もちろん知ってるよ」

「実香ちゃんといっつも恋バナして・・・楽しかった」

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ライムの香り 12・彼、そっくりじゃない?

「ねえ、加奈・・・さっきの人山本君そっくりじゃない?」
実香は少し驚いたように言った。

「うん・・・・あの・・・実はね・・・・」
加奈は最初に注文したチューハイを一口飲んでから、
少しだけ間を置いて言った。

「この間のコンパの時にね、私・・・非常階段で・・・・あの・・・タバコ
吸ってて・・・」

「もうっ、加奈・・タバコはダメって言ったじゃん。あんた死んじゃうよ」
「わかってる」

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