祖父恋 11・水着姿
海水浴に行く日程が決まった。メンバーは・・・京介じい、並木くん、陸上部の先輩(男子二人)、女子は大宅先輩に先輩の友人と私、島田多喜子さんの合計8人になった。多喜子さんは私が無理矢理誘ったのだった。声をかけるまでは緊張したんだけど、案外すんなりオッケーしてくれた。
☆
学校から帰った午後私はポチに声をかけた。
「ポチ・・・ねえ・・・出てきてよ」ポチは眠そうにあくびをしながら出てきた。
「今度、みんなで海に行く事になっちゃったんだ・・。でも水着、持ってないよ」
(はい?水着・・・水着・・・花江さん(京介じいの姉)に借りてください)
「魔法で出してよ。可愛いやつ」
(それは無理です。そういう魔法は使えません)
「は?」
(ではわたしはこれで・・・・・ワン)また普通の犬に戻った。ポチったら最近たるんでるわ。ああ、暑いの苦手なのかなあ。今度アイスでも食べさせてあげようかな。ポチがそう言うので水着は花江さんにお願いする事にした。
花江さんは今日は仕事が休みのようでちょうど1階の和室にいた。花江さんははさみで枝豆をチョキン、チョキンと茎から切り離す作業をしていた。
「あのぅ・・・すみません。お願いがあるのですが」私は少し気が引けたけど、思い切って言ってみた。
「あら、あんずちゃん、どうしたの?そんなに改まって」
「今度、学校のみんなで海水浴に行く事になったんですけど。花江さんに水着お借りする事できますか?」私の話を聞いていた花江さんはニコニコして言った。
「あら、そんなこと?お安い御用よ。ちょっと待っててね」はさみを机の上にそっと置くと、急いで2階に上がって行った。
戻ってきた花江さんの手にはカラフルな水着が何枚か握られていた。
「さあ、あんずちゃん・・・どれでもどうぞ。好きなのを着て頂戴」
そんな私たちのやり取りを、ふすまの側に立っていた真美子ちゃんがじっと見つめていた。「あんずお姉ちゃん泳げるの?」
「え?ま、まあね」私はニマッと笑った。実は・・・私は小さい頃からずっと水泳をしていた。肩幅が広いのも密かな悩みなんだけどねえ。河童みたいに泳げるのよ。その辺の男子には負けないぞ。
「あ・・・すみません。じゃあちょっと見せていただきますね」私は花江さんの水着を手にとって見せてもらった。うわあ・・・レトロ・・・。いや、可愛いんだけど・・・・うーーむ。ちょっとこの花柄はなあ、着られない。次は・・茶色の幾何学模様の水着だった。うん、これならまあまあ・・・。最後に見せてもらったのは、真っ白のワンピースタイプのものだった。当時の生地は今より分厚くて、これなら透ける心配も無さそうだった。
「あのう・・・この白い水着をちょっと着てみてもいいですか?」
「どうぞ、どうぞ。どれでも着てみてね~。ああ、その白いのはあんずちゃんにぴったりね。向こうの脱衣所で着てみたら?」花江さんはまた枝豆を切り離す作業に戻った。
「はい・・・。ありがとうございます。そうさせて頂きます」私は、脱衣所に向かった。京介くんはまだ学校から帰っていないようだった。私は急いで、着替えた。
私の方が少し背は高いみたいだけど、水着はなんとか大丈夫だった。私は鏡に写して、見てみた。ん、なかなか生地がしっかりしていて、硬い。そっか、昔はこういう生地だったのね。今は薄くて、軽いから。パワーネットとかも入ってるし。昔のは体型がそのまま出ちゃうのね。鏡の前であっち向いたり、こっち向いたり、しばらく見ていたら、突然脱衣所の扉が開いた。
「きゃーーーーっ」
「わっ」見ると、パンツ一丁の京介くんがお風呂に入るためにやって来たらしかった。
「あんこ・・・なにやってんだ?」
「ちょ、ちょっと・・・・見ないでよ。水着の試し着してるのよっ」
「見てないよっ。俺はちょっと水を浴びたくて・・・」でも京介くんは赤面していた。私の水着姿、見たわね。京介くんは慌てて、タオルをかけて、自分の部屋に帰って行ったようだった。ふうぅ・・・・びっくりした。着替えている途中じゃなくてよかった。でも、京介くんの裸はちょっぴり眩しかったなあ。あれ、私ったら何考えてんだか・・・。相手は自分のおじいちゃんなのよ。でも・・・・・眩しかった。しばらくは京介くんの引き締まった裸が目に焼き付いて・・・・離れなかった。
つづく
作者より一言;きっとみなさんのご想像どおり、「お約束」のシーンをご用意いたしました。いろんなパターンはありますが、お風呂場で偶然遭遇してしまうシーンはもはやお約束ですね??やはり昔ということもあり、裸はまずかろうと。で、あんずちゃんの水着姿を見てしまう京介くんということにしました。えへへ。でも一緒に泳ぎに行くのだからというツッコミされそうですが、逃げろーーーーっ。
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コメント
お約束お約束っ!!
あはは、いいよねっ!
出会いがしらの事故ってやつよっ
海で見るのとはぁ、また違うのよ。
うん。
さて、他の女子水着はいかにっ?!
投稿: あかつき涼 | 2009年7月10日 (金) 10時46分
ダメヨあんずちゃん。
どんなにカッコよくても、京介君はおじいちゃんなのよっ!
と、後から肩たたいてイエローカード出したくなりますねっ(笑)。
浴室でのお約束、ニマニマしちゃいました。
。
さあ、次ぎは海でのお約束。
皆で波打ち際を走って夕日に向って叫ぶ!
これしかないでしょうやっぱり
投稿: みわっち | 2009年7月10日 (金) 15時32分
このお話、昔のことが色々知れて、とても勉強になりますっっ!(* ̄0 ̄)ノ
自分もあんずちゃんとタイムスリップした気分になりながら読んでます
お約束シーン、こっちもちょっとどきどきしました!(すいません、つい京介くんのひきしまった裸、想像しちゃったっっ(/ω\)ハズカシーィ)
投稿: 百瀬朝海 | 2009年7月10日 (金) 16時41分
あ!家で試着やったらビキニでもよかったのに!
あまつさえ、マイクロビキニでもっ!(^^;;;
…ごめん。
京介くんは、このあと滝に打たれに行ったとか…行かなかったとか…
そういうのは今も昔も変わらんか。
投稿: 大田分 | 2009年7月10日 (金) 20時22分
>あかつき 涼さま
男子の水着は・・・スクール水着です。
いつもコメントありがとうございます。今日は土曜日なので・・・米返し短めでごめんなさいね~(。>0<。)
投稿: 美月 | 2009年7月11日 (土) 07時03分
>みわっちさま
やっぱり?夕日に向かって叫ばないとダメか・・実は事件が起きるので、みんなどんよりと無口で帰ろうかと思ってたんだけどなあ。
気を取り直して、叫ぶかなあ( ̄▽ ̄)
投稿: 美月 | 2009年7月11日 (土) 07時05分
>百瀬朝海さま
いつも嬉しいコメントありがとうございます。
そう・・・タイムスリップしてくださいね。
なんとなく昔のじいちゃん、ばあちゃんちを想像してもらえたら十分です(◎´∀`)ノ
投稿: 美月 | 2009年7月11日 (土) 07時08分
>大田分さま
あの、マイクロビキニってほぼ裸ですよね。現代の見たら昔のみんなはきっと唖然とするでしょうね。京介じいは滝に打たれにいったのかな・・・あんずちゃんの方が行かなきゃかも、
だって相手はおじいちゃんなんだもん(;ω;)
投稿: 美月 | 2009年7月11日 (土) 07時12分