カテゴリー「八坂物語」の記事

藤川 綾の18歳からの京都での日々。お土産やさんでの日々がモチーフ。

八坂物語 最終回

綾がお土産屋を辞めて一年が経った。

ある夏の日。

綾は四条方面に出かけるために京阪電車に乗ってたのだが・・・

斜め向こうの座席に懐かしい顔を見かけた。(谷さんだ)

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八坂物語 23・お土産屋を辞める日

あれから綾は谷さんに言われた「無防備」の意味を自分なりに考えていた。

考えていたけれど、あまりよくわからなかった。


京都に祇園祭のお囃子の音が聞こえるようになった・・・

綾は祇園祭が終われば、このお土産物屋を辞めることになっていた。

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八坂物語 22・君は時々無防備過ぎる

何とかして掴まれた腕を振りほどこうとしたが、

男性の力は強くて、どうすることも出来ない。

店長は腕を掴んだまま、面白がっているようにも見えた。


「やめてくださいっ」

きっぱりと言ってみたが・・・・店長は笑った。

「余計にそそられるんだよ、そういう事言われるとね」

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八坂物語 21・身に迫る危険

事務所の床には毛足の短い絨毯が敷いてあった。

その絨毯の上を店長の皮靴が静かに近づいてくるのが分かった。

背後からゆっくりと。




綾は一瞬、ドキッとした・・・・。なんだろう・・・この感じ。


まさか、考え過ぎだよね、綾はそう思った。

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八坂物語 20・祇園店にて

祇園店に到着したが・・・綾は店の正面入り口しか知らなかったので
表で少し待っていた。

するとそこへ・・・・30代後半位だろうか・・・
店の従業員と思しき男性が通りかかり、綾に声をかけた。


「藤川さん?」

「はい」綾はその男性に見覚えは無かったが、返事をした。

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八坂物語 19・あなたの方が下品

それからしばらくの間、綾は佐藤さんを見かけなかった。


ある日、綾が和菓子のレジに入っていると、社員の森田さんに呼ばれた。


「ちょっとええか?」

「はい」

その日も真っ赤な口紅がぎらぎらと輝いて見えた。

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八坂物語 18・軽蔑する?わたしのこと

翌日綾は佐藤さんと一緒に再び秀峰楼に入ることになっていた。

またいつものように、玄関でお出迎えを済ませた後、売店に入って準備をした。

佐藤さんはいつもと全く変わりなかった。

しかし・・・綾は昨夜見てはいけない物を見てしまったような気がして
少し気まずかったのだが。

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八坂物語 17・大人の事情

「今日はありがとうございました」

車を降りると、綾は深々と頭を下げた。

「明日、よろしぅ・・・・ほな。 ああ、気いつけて帰りや」

「はい、ありがとうございます」

谷さんの車は去って行った。
この前のように車が見えなくなるまで見送った。

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八坂物語 16・わ、わ、わ・・・

「え?」

辺りは真っ暗で何も見えなかった。え?なにここ。

どうやら山の中のようだった。

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八坂物語 15・「初めての人になってください」

本当にバカだと思うのだが・・・そのままの勢いで何も考えず、綾は


「私の初めての人になってください」と言ってしまった。

谷さんは前を歩いていたので、綾にその表情は見えなかったのだが。


「君はその意味がわかって言ってるんか?」



「はい」

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