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<title>小説「月の雫」</title>
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<description>妄想の世界で自由に泳ぐ私は人魚♪

美月のブログへようこそ！
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<title>月の雫　第２章　６・文化祭の出し物</title>
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<description>　シノンが泊まりに来た後・・・その後はまた普通の学校生活に戻った。特に何も変わっ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　シノンが泊まりに来た後・・・その後はまた普通の学校生活に戻った。特に何も変わった事も無く、シノンもいつも通りの様子だった。&amp;nbsp; １１月の始めにうちの学校では文化祭が開かれる。でも１年生は合唱、２年生は仮装行列、３年生は演劇ということに決まっていた。これはかなり前からそうなっているらしかった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ある日のホームルームの時間。仮装行列の内容を決めることになった。一部の女子は乗り気のように見えたが、男子はあんまり興味が無さそうに見えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;担任の五郎が言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おーい、誰か書記やって。俺はみんなの様子見とくからな。お前らが自主的にやれよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;クラス委員の八木が司会をして、女子の松下さんが書記になった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;研の方を見ると、研は机の前に腕をだらんと伸ばして、うつぶせていた。研はどっちかって言うと、体育祭の方が張り切るタイプだもんなあ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「誰か意見はありませんか？」八木は勉強も出来て、スポーツもそこそこ出来て、顔もまあまあで・・・まあなんだな、ドラえもんに出てくる「できすぎ」君みたいなタイプのヤツだ。あ、八木と目が合った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「木村くん・・・何かありませんか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（え？俺？）俺は自分の顔を指差した。八木はうんうんとうなずいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「えーー、ああ・・・ディズニーワールド・・・・」思わず心にも無い事を言ってしまった。隣でシノンはくすっと笑った。他の男子も、拍手してるヤツがいる。自分も意見出せよなっ！&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「木村君からディズニーワールドという意見が出ましたが、他にありませんか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;すると、クラスでも活発な女子が言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「賛成！」（え？賛成なの？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;何か流れで決まってしまったようだ。五郎は教室の隅でニコニコしながらみんなの様子をうかがっていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;出し物はミッキーマウス、ミニーちゃん・・・ドナルド。白雪姫と７人の小人、眠り姫・・・その他もろもろ。なんか色々することになった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;女子はてきぱきと役割を決めていく。メイクとか得意な子もいるんだなあ。ちょっと驚いた。シノンは可哀想に満場一致で眠り姫をすることになった。そして王子様は研だった。研は最初「俺、王子様なんて柄ちゃうやんけー」と言って抵抗していたが、一部の女子に説得されて、王子様役を渋々引き受けた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺は・・・俺は・・・・｛白雪姫｝だった。はあ。ため息が出た。どうも男子に女装させたいようだな。それから学校では毎日文化祭の準備と練習が始まった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-10T00:00:00+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-5ba1.html">
<title>月の雫　第２章　５・月の戯れ</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-5ba1.html</link>
<description>　俺が風呂から上がると、部屋にはオレンジ色のランプだけが小さく灯っていた。俺はシ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　俺が風呂から上がると、部屋にはオレンジ色のランプだけが小さく灯っていた。俺はシノンを起こさないようにそっとランプを消して、ベッドの端にもぐりこんだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;けれども、普段誰かと一緒にベッドに入るということがないので、なんとなく寝付かれない・・・・。仕方なく俺は羊を数えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;羊が１匹・・・羊が２匹・・・・４５・・・・６３・・・・７７・・・だんだんとうとうとしてきて、意識が無くなりかけた時・・・・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「カオル・・・もう寝た？」と言う声が聞こえた気がした。俺は眠りに落ちかけていたので、声を出せずにいた・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;後ろからシノンの体がすうっと近づいて来た。なんだかいい香りがする。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;うーーん？ふっと目が覚めた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;でも、夢なのかもしれないと思って・・・もう一度寝ようとした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;今度はシノンの細くてしなやかな体が自分に後ろから絡みついてきたような気がした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;この心地よい温かさ。柔らかいふわふわとした髪の毛の感触・・・・。その時、シノンの声を聞いたような気がした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ダイスキなんだ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（え？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;こういう時・・・どうしたらいいのか・・・俺にはわからない。身動きできずにじっとしていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（夢？夢でも見てるのか？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンの体はただ静かに呼吸している。それからなんとなく絡まったまま全く動く気配はなかった。月の明かりが窓から入ってくる。静かな夜・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;本当に人の肌のぬくもりはこんなに温かいものなんだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ゆっくり・・・・ゆっくりと・・・段々・・・・加速していって、そのうち俺は深い眠りに落ちていった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; &amp;nbsp;&amp;nbsp; ☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;翌朝目が覚めると、もうシノンはいなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あっ・・」急に昨日の夜の事を思い出した。ふいに自分に絡み付いてきたシノンの体。俺は顔から火が出そうになったが・・・慌ててそれを打ち消した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（何やってんだ・・・俺は。昨日のことは夢だったに違いない！）そう思うと、ベッドから出た。１０月の終わりともなると朝は少し涼しい。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そう言えば・・・さっきから何かいい匂いが漂っていた。俺は急いで下に降りた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;キッチンに服を着替えたシノンが立って、料理をしていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おはよ、カオル」シノンは屈託なく爽やかに笑う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お、おはよう」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「カオル、朝はトーストでよかったんだよね。それと冷蔵庫の中のもの勝手に使ったけど・・・よかった？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ああ・・それはええよ。・・・俺、顔洗って来るわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;洗面所の鏡の前に立つと、ぼさぼさの頭に寝ぼけたような自分の顔がある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（やっぱ、昨日のことは夢やったんよな。もちろん、自分は何もしていない。でも・・・シノンが言った言葉・・・あれもやっぱり夢やったんよな。）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ばしゃばしゃと水で顔を洗って、髪の毛を手ぐしで梳かすと、ダイニングの椅子に腰を下ろした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「朝食、作ってもらって・・・ごめんな。ほんまは俺が作らなあかんのに」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いいんだ。ボク、いつもドイツでは食事は作ってたんだよ。日本に来てからは杉田のお母さんが作ってくれるから・・・なかなかボクにさせてくれないんだ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;杉田のお母さんというのは、ホームステイ先の小母さんのことだろうな。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ボクねえ、料理は好きなんだよ。楽しいんだ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「へえ・・・そっかあ。じゃあ、ドイツ料理とかも作れんの？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「もちろん。今度作ろうか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「うん、ぜひ。俺、ジャガイモとソーセージくらいしか思い浮かばへんわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「だろうね・・・」シノンは苦笑いしていた。本当はもっと美味しい料理はいっぱいあるのにと、言いながら。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンの作ってくれた朝食は美味しかった。食べなれたはずのベーコンエッグも普段とは少し違う気がした・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;この日は一緒に自転車でぶらぶらして・・・それから川原のテニスコートでテニスをしたりした。シノンと一緒にいると不思議と飽きる事はなかった。このことには俺も驚いたけど、シノンには他の誰かとは違う親しみのようなものを感じるのだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Pa122971&quot; alt=&quot;Pa122971&quot; src=&quot;http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/11/09/pa122971.jpg&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;FLOAT: left; MARGIN: 0px 5px 5px 0px&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;作者より；すみませんね・・・ほんとにコメントし辛い内容なのに、コメントくださる方。ここはもうほとんど内容はありません。ただ私の遊びの範囲で・・。ストーリーともあまり関係ないですよね＾＾；　まあ、これは実際夢なのか現実なのか区別がつかない世界の出来事ですので・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;怪しい世界はここまでですよーー。安心してください。次回は薫の幼馴染の女子が初登場です（笑）やっとノーマルな世界に戻って来れそうよ。&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-09T00:17:27+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-e976.html">
<title>月の雫　第２章　４・涙の意味（下）</title>
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<description>　　俺の部屋・・・・月の明かりだけが俺たちを照らしている。ベランダからは時折、少...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　　俺の部屋・・・・月の明かりだけが俺たちを照らしている。ベランダからは時折、少し涼しい秋の風が吹いてくる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あのね・・・子どもの頃のことを思い出したんだ」シノンは言った。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「子どもの頃？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ママはよくボクを抱っこして、赤とんぼを歌っていたんだ。いつも、いつもの日本の歌ばかり歌ってた。・・・・ママは本当は寂しかったのかもしれない」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「うん・・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そして・・・日本の歌を歌う時はいつもどこか遠くを見てたような気がする。ボクもいつも寂しかったんだ・・・・赤とんぼを聞いたのはすごく久しぶりだったんで・・・あの頃のことを急に思い出してしまった」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺はシノンの話す言葉の一つ一つに耳を傾けていた。シノンもまた平坦な道をただ歩いてきた訳でもないのかもしれないな。しばらく二人でしんみりしてしまった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;どの位の時間がたったのだろう・・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;すっかりお風呂のことを忘れていた・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あっ、お前・・・風呂入るか？」俺が聞くとシノンは&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「一緒に？」と言った。（げっ・・・まさか。）俺は思わず赤面してしまった・・・。そのことが自分でわかったので慌ててシノンから目をそらしてしまった。シノンはくっくっくと可笑しそうに笑い&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「冗談だよ。カオルって本当にすごくピュアなんだね」と言った。ねえ・・・とシノンは続けた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ところで、カオル・・・髪。絶対その方がいい。顔隠さない方がいいよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「顔？」・・・あーーーーーっ。思い出した。いつも風呂の用意や家事をする時は髪の毛が邪魔になるので、前髪はピンで上に止めていたんだった。どうりで視界がはっきりすると思ったわけだ。さっきから俺はおでこ全開、素顔丸出しだったわけだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「見たなーーーー」と俺はシノンが知るはずもない昔流行ったお笑いのギャグをして、襲いかかる真似をした。シノンは笑いながら&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「それ、知ってるよ」と言って逃げた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あはははは・・・・そっか。・・・・じゃあ、風呂入ってよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンがお風呂に行っている間に俺は自分の部屋に布団を敷こうとしたが、この家に泊まりで来る人はまずいないので、布団が無いことを思い出した。親父の布団じゃ臭いしなあ・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;どうするかなあ・・・。ちょっと考えているとちょうどシノンがお風呂から上がってきた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お先でした」シノンは頭にタオルを巻いていた。ほんとにこうしてると、女の子のようだった。椅子に腰を下ろすと、髪の毛をタオルで乾かし始めた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「シノン、あのなあ・・・布団・・・無いねん。お前今日は俺のベッド使って」そう言うと、シノンは「カオルは？」と言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「俺はソファで寝るよ」そう言うと、シノンは「一緒に寝ようよ」と言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;なんかコイツが言うと妙になまめかしい。しかもティーシャツにスウェットという普段見たこともないラフなスタイルも似合うんだ、これが。これで、胸さえあれば完璧な女だな・・・と思った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺ってば何考えてんだーーーーーっ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「風呂行って来るわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-07T19:58:23+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-af20.html">
<title>月の雫　第２章　３・涙の意味（上）</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-af20.html</link>
<description>　俺って実は優しい人間だったのだろうか・・・。女の子にもこんな風に抱きつかれたこ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　俺って実は優しい人間だったのだろうか・・・。女の子にもこんな風に抱きつかれたこともないのに・・・こいつがこう言うのならもう少しこのままでもいいかなと、そう思った。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それにしても、シノンの体は細い。骨が当たるのがわかる。まさか・・・実は女だったとか。いやいや、そんなはずはないだろう・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;でも手のやり場に戸惑うんだよなあ。抱きしめていいのか・・・・このまま手をぶらんとさせている方がいいのか。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それに・・・さっきから俺の顔に少し触れている髪の毛は柔らかで、かすかにミントの香りがしている。これは外国の整髪料か何かの香りなのかな。そんなどうでもいい事ばかり考えていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「シノン・・・・大丈夫か？」俺は耳元でささやいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンはぱっと離れた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ご、ごめんね。カオル・・・・びっくりした？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いいや」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ボク・・・ホームシックかな」シノンは恥ずかしそうに言った。俺はシノンが何故赤とんぼのメロディでホームシックになったのかは、わからなかったけど自分の家でも思い出したのかなと思った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そっか・・・・お母さんか。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺だって、ふとした時に妙な寂しさを感じることがないと言えば、嘘になる。あのいつも見る夢を見た時も・・・・いつも変な気持ちになる。あの夢を見て目覚めた朝は、まるで涙がこぼれそうな気持ちになるのだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺の母親はどんなどんな人だったんだろう。もし、生きてくれていたらどんな風に話をしたんだろう。でも想像しようとしても全くわからなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ただ、もしかしたら、俺は母親似なのかもしれない。時折、親父が驚いたように俺の顔を見たり・・・・なんとなく懐かしそうな何とも言えないような顔をして、無言で見ていることがあるから。そういう時はお互いにいつも無言だった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「シノン・・・・カフェオレでも飲むか？」シノンはうなずいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;一緒に一階のキッチンに下りて、俺は湯を沸かす。食器棚からマグカップを二つ取り・・・コーヒーの粉、砂糖を入れて・・・・牛乳をたっぷり入れて、いつものカフェオレを作った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい、どうぞ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ありがと」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;二人で並んでカフェオレを飲む。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「美味しい～」そう言って、シノンは無邪気にほんとに美味しそうに飲んでいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あ、あのさ・・・お前、家に電話はしてるのか？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ん？電話？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お母さんにだよ。きっと向こうも声聞きたがってるよ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「うん、そうだね。あんまりしてないなあ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「明日、かけてみ・・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「うん」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あのさ・・・カオルは彼女いるの？」シノンが突然聞いてくる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いいや・・・いないよ。なんで？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「さっき、ボクが抱きついた時、すっごく堅くなってたから、きっと困ってたんだろうなって思い出してさ。・・・・ごめんね」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いいよ」（そんな・・・別にイヤじゃなかったし・・・。）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「でも、ボクは普通の男の子です」シノンは笑いながら言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「わかってるよ、そんなことは。俺だって普通の男だよ」二人でちょっと笑った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ね、カオル。さっきはホームシックって言ったけど、本当は少し違うんだ」そう言って、シノンは静かに話し始めた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-07T01:36:26+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-d36d.html">
<title>月の雫　第２章　２・月あかり</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-d36d.html</link>
<description>「もしもし・・・・はい。・・・俺ですけど・・・」 「え？今ですか？今日はちょっと...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;「もしもし・・・・はい。・・・俺ですけど・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「え？今ですか？今日はちょっと無理なんですけど・・・ごめんなさい」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;チン。受話器を置いた。ふうーーっ、ため息が出た。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンはＣＤのジャケットに目を通していた。リュウイチ・サカモト・・・とぶつぶつ言いながら・・・。俺は口を開いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あっ・・・・今のさ、３組の女子・・名前、なんとかさん、忘れた。今から出てきてもらえませんかって。そんなこと、いきなり言われてもなあ。自分やったらどうする？」シノンは笑った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ボクならもちろん、行くさ」びっくりしている俺にう・そ・・と言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「その子、きっと君のこと好きなんだ。勇気を出して電話かけて来たんだよ。でもボクならまた学校で顔を見てから・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「顔見てから決めるの？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「違う。だってどの子かわからないんじゃどうもしようがないでしょう。名前だって忘れてるし・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ああ・・・」そんな話をしていたら、もうすぐ９時だった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「俺、風呂の用意してくるし」俺は急いで、１階の風呂場に急いだ。風呂の用意をして、２階に戻ると、ちょうど９時になっていた。この辺りは夜９時になると、必ず近くの工場からオルゴールで「赤とんぼ」のメロディが流れる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・　　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺の部屋に戻ると電気が消えて真っ暗になっていた・・・・。シノン？&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「シノン・・・？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンはベランダに出て、月の光の中にいた。こちらに背中を向けて、立っている。髪の毛が風に揺れているのが見えた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;赤とんぼのメロディが終わりに近づいた頃、シノンがふいに後ろを振り返った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（なにっ？）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;月の光に照らし出された白い頬に一筋の涙が伝わっていく。俺は見間違いかと思った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お・・・お前・・・・」どうしたんやと言いかけて、近づこうとしたら、シノンの体が宙を舞って・・・・気付いたら、俺の腕の中にいた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;・・・・・一瞬めまいのようなものを感じた・・・・・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;はっ・・と我に返った。俺はいつの間に彼を抱きしめていたのだろう？自分の手にシノンの背骨が当たっているのに気付き、手の力を抜いた。　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;骨の感触・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンはまるで懇願する子どものように言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おねがい、もう少しだけこのままでいさせて」小さい声だった。こういう場合、一体どうすればいいんだろうな。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-06T06:16:41+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-8d84.html">
<title>月の雫　第２章　１・シノンが泊まりに来る！？</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-8d84.html</link>
<description>　シノンはクラスにだいぶ馴染んでいた。いつもクールな研も、サッカーを授業で一緒に...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　シノンはクラスにだいぶ馴染んでいた。いつもクールな研も、サッカーを授業で一緒にやったのがきっかけでシノンとはよくしゃべるようになっていたし、時にはシノンに勉強を教わったりもしていた。シノンは英語はぺらぺらだったし、文法も得意だった。でも研のサッカー部への勧誘は断わって、考古学研究会に入っていた。どうしても、日本で古墳を発掘したいとかなんとか言っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺もシノンとは図書館で勉強をしたり、遊んだり・・・学食で一緒に昼ご飯を食べたりした。１０月も終わりが来ようとしていた時、シノンがうちに泊まりに来る事になった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　&lt;img title=&quot;Pa122967_2&quot; alt=&quot;Pa122967_2&quot; src=&quot;http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/11/05/pa122967_2.jpg&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;FLOAT: left; MARGIN: 0px 5px 5px 0px&quot; /&gt; &lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;これが俺達の関係をグググっと親密なものにする事になった・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その日、シノンがホームステイしている杉田さん夫妻は、結婚して東京に住んでいる娘さんの初めての出産のために２、３日どうしても家を留守にしなければならなくなった。そのうち１日は留学生を預かっているオリオンズ・クラブの支部に顔を出さなければならない決まりだそうだ・・・。しかし、後の１日はどうするかということになって、うちに泊まりに来ることになった訳だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;シノンと俺は席も隣という事もあって、いつの間にか仲良くなっていた。まあ、そんなこんなで杉田さんから親父に電話がかかって来た。親父は快諾したのだが・・・実はその日も学生が来るから研究室に泊まりになると言うのだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;だから息子を一人残して行くよりは、シノンが来てくれる方が自分も安心だったんだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;夕方シノンはうちに来た。白いティーシャツにチェックのシャツを羽織って、下はジーンズだった。普段いつも制服なので、私服だと少し幼く見える。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お邪魔します。薫、ごめんね」シノンはちょっとすまなさそうに頭を下げた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「何言うてんの・・・・うちは大歓迎やで・・・。親父はちょっと前に出かけたけど｡シノンによろしく言うとったわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「はい・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;夕食は俺がスパゲッティを作った。ちょうど金曜日の夜だったので、佐波さんが作ってくれたクリームコロッケもあった。キャベツの千切りを合わせて、それからスープも、これは紙パックに入ったインスタントの物だったが、シノンはどれも喜んで食べていた（可愛いヤツ。）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「美味しいですよぉ、ぜんぶぅ～」シノンは笑った。笑うとますます幼く見える。やっぱ、学校ではちょっと無理してる事もあるんだろうなあ。こんな顔、普段学校でシノンの事で騒いでる女子が見たら、大変だろうな。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いっぱい食べてや。スパゲッティおかわりは？」シノンはかなり線が細いのだけど、まあ若いだけあって、意外とたくさん食べる。うん、それはいい事だと思う。それにとっても美味しそうに食べる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ごちそう様でした」シノンは手を合わせて挨拶すると、片付けを一緒にすると言って、立ち上がった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「いいよ、いいよ、そんなん。座ってて」そう言ったが、シノンは一緒に片付けをするのがドイツでは当たり前だと言って、聞かなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;・・・そんなわけで、片付けも早く終わった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「テレビはあんまり見いひんねんな？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「うん・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「じゃあ、音楽でも聴く？ああ、今日さ、ホラー映画の２作目も借りてきといたけど・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ホラー？ブーッ」シノンはホラーと聞くと、外国人がよくする肩をすくめて、横に腕を開く・・・やれやれという仕草をした。どうやら、ホラーは好きではないみたい。結局、テレビはつけずに、床に座って音楽を聞いた。シノンはたまたま俺の部屋にあったコローの画集を楽しそうに眺めていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ねえ、薫の家ってヨーロッパの家みたいだ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ん、かなり古いけど・・・けっこう頑丈やし、まあこんなんもええかなって思うわ。親父の趣味やねんけどな」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;こんな話をしていたら、突然電話が鳴った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ごめんな、ちょっと出てくるわ」俺は電話に出た。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-05T01:25:21+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-c240.html">
<title>月の雫　第１章　俺のこと・３</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-c240.html</link>
<description>　ちょっと怖かった事っていうのはこういう事だった。裕三叔父さんの所に来た連絡で、...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　ちょっと怖かった事っていうのはこういう事だった。裕三叔父さんの所に来た連絡で、スーパーの呉服売り場に貼られていたポスターがなくなったと聞いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;img title=&quot;Pa122976_2&quot; alt=&quot;Pa122976_2&quot; src=&quot;http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/11/02/pa122976_2.jpg&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;FLOAT: left; MARGIN: 0px 5px 5px 0px&quot; /&gt; &lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「もう立て続けに１０枚はなくなってるんですよ。こちらも困っているんですがね」というスーパーのフロア担当マネージャーさんからの電話。始めは誰かの悪戯だと思っていた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「物好きな人もいるもんやなあ」とスタジオのスタッフさんと笑って話していたら、一人の人が真面目な顔をして言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そんなことないでー、薫くん」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「へ？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「君が現役の高校生ということで、やんわり断わってきたんやけど、誰ですかとか、名前教えてとか・・・そんな問い合わせが結構来てたんやって」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そして、その人は少しだけ言いにくそうにしながら、中には男の人もいたと言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「へえ・・・そうなんですか」と笑っていたら突然、メイク担当の人が&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「薫くん、気ぃつけた方がええよ」と言い出した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「君、男にも受けるタイプかもしれんわ」って。ええっ・・・何それ・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「そやそや・・・私も前から思てたけど、あんたみたいなタイプはおっさんとかにも狙われそうや」これには俺も驚いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「な、何ですか。みんなして・・・・俺のことからかってるでしょ？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あはは・・・ちょっと怖がらせ過ぎたかな」誰かが言って、その時はそれで笑って終わったけど・・・・その後からだった。変な電話が叔父さんの事務所にかかってくるようになって、京阪の駅に向かう途中で人に後をつけられた事が何度かあった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その時は機転を利かせたスタッフの人達に助けてもらったけど・・・。あかねさんに助けてもらった事もあったっけ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;全く一般人の俺は困惑した。モデルのバイトは別にかっこいいからとか、目立ちたくてしているわけではない。俺はただ｛何かを一生懸命している人達｝と知り合えるのが、楽しかったし、自分も何かを一生懸命するのが楽しかったんだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;変な男につけられえたりして、このバイトも辞めてしまおうかと思った時にずっと黙っていた叔父が言った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「お前はお前にしかないいいものを持ってるから、まだ辞めるな」と。叔父にそんな真面目な言葉をかけられたのは生まれて初めてだったかもしれない。自分のことをそんな風に思ってくれている人がいるのが嬉しかったし、ここに自分の居場所がある事も嬉しかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;それからだった。髪の毛を伸ばして、顔をあまり人に見られないようにして、外では決して目立たないようにした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;言わば、「普通の人」になりきることに専念したのだ。誰の記憶にも残らず、誰にも気付かれない・・・・これは簡単なようで案外難しい。どこか一つでも目立つところや、おかしなところがあれば、他人は無意識に見る。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;おしゃれ過ぎても可笑しいし、ダサすぎても可笑しい。だから最も平均的な日本人の中に平均的でいる事・・・・この事に努力した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;やってみると結構はまる。俺の少し危ない一面かもしれない。でもこの最も平均的に普通でいる事で俺には平穏な日々が戻って来た。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;変な男につけられることもなければ、女の子に待ち伏せされるいう事も一切なくなったのだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そう、こんな馬鹿馬鹿しくも俺にとっては密かに楽しみながらやっている生活に突然、シノンが来た。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ずっと何かで覆ってきたはずの素顔も・・・そして俺の心の奥底にずっと一人で仕舞ってきたはずの気持ちまでも、これから明らかになろうとは。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-02T18:00:00+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-12d9.html">
<title>タイの象さんの描いた絵がわかった！</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-12d9.html</link>
<description>　１０月１２日に私が京都に行った話をアップしましたが→「京都の一日」 その時ブロ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　１０月１２日に私が京都に行った話をアップしましたが→「京都の一日」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;その時ブログでお馴染みの京の友禅屋さんに、お茶席にかけてあった掛け軸の「絵」について・・・・私は「タイランドの象さんが描いた絵らしいですよ」と聞こえたと書きましたが。先日その謎が解けました。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そのお茶席の時には緊張していて、そのタイランドの象さんについて私はそれ以上伺うことはできなかったのですが・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;先週の土曜日に家で志村動物園という番組を見ていた時のこと。夜の７時からの番組です。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;オードリーの二人が動物園に行っていた中に、関東の方だったと思う・・象園が出てきたんですね。そして、タイの象・・・「ユメ子」ちゃんの特技が絵を描くことだった。オードリーの春日（あえて呼び捨てにさせてもらいますが）が顔に筆で描かれていた時には気付かなかったのですが・・・若林のティーシャツを見てびっくり。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;掛け軸に描かれていた椿のような花と同じでした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ああ、あの絵はもしかして、ユメ子ちゃんが描いたものだったのね」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;まさしくタイランドの象さんの描いた絵でした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>日記・コラム・つぶやき</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-02T10:31:21+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-c315.html">
<title>月の雫　第１章　俺のこと・２</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/11/post-c315.html</link>
<description>　モデルをすることになったきっかけ、それは去年の９月のことだった。家にいた俺は突...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　モデルをすることになったきっかけ、それは去年の９月のことだった。家にいた俺は突然、裕三叔父さんの電話で呼び出された。確か金曜日の夕方だったと思う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;電話のベルが鳴ったので、出た。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「もしもし」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おお、薫おってよかったわ。お前今からすぐ出てきてくれ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「裕三叔父さん？え？どこへ・・・」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「ほら、四条の高倉越えたとこの｛ゾーン｝ていうスタジオ。頼むわ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ゾーン・・・前に一回行ったことがある・・・小さいスタジオ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「今から？なんで？」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「すまんっ。助けてくれ。・・・・今はゆっくり説明できひんにゃわ。急ぎやねん・・・とにかく来てくれ」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;まあ、なんと人騒がせな。今からどんなに急いでも四条までは京阪電車で２０分はかかるっちゅうねん。でも叔父さんの声はかなり切羽詰まっているようだった。仕方ない。行くか・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;四条のスタジオ「ゾーン」に着いた。エレベーターに乗って６階まで行くと、そこはライトが明るいスタジオだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「おおっ、薫よう来てくれたわ、こっちこっち・・・」叔父さんに促されて、スタジオに入る。なんでも今日撮影するはずだったモデルの一人がインフルエンザらしく、４０℃の高熱で参加できないらしい。男性モデルがあと一人足りないので、薫が急遽呼ばれたという訳だった・・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;（他に代わりはいるだろうに・・・・）一瞬そう思ったが、ヘアメイクさんに呼ばれ、奥で支度をした。この時、初めて俺にヘアメイクをしてくれたのが、あかねさんだった。　あかねさん・・・・。俺は女の人に髪の毛を触られるのには全く慣れていなかったので、妙に緊張したのを昨日のことのように覚えている。あかねさんから漂ってくる不思議な香り・・・なんの香りかはよくわからないけど・・・それにもちょっとドキドキした。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;撮影はやってみると結構面白い。小さい頃から裕三叔父さんには写真をたくさん撮ってもらっていたので、全然緊張せずに無事に終了した。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「えーー、君、裕三さんの甥っ子？１６歳って？見えへん、見えへん。だって落ち着いてるもん」&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「あはは・・・そうですか？」俺は笑った。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;「でも、君、なかなかいい素材やと思うわ。もうちょっとやってみたら？」こう言ってくれる人もいた。この時からこのバイトを続けることになった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;モデルと言っても種類は色々ある。俺の場合は京都という土地柄もあって、和装のモデルだった。呉服屋さんのポスターとか・・・成人式用に振袖の女の子と一緒に並んで写っている広告とか、まあそんな感じ。だから特にこのバイトで顔が売れて困るとかそういうことはなかった。トラブルもなかった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;親父にもバイトのことはきちんと話した。親父は特に何も言わない。それは裕三叔父さんがついているというのもあると思うけど、親父は俺が小さい頃から、何でも自分でやりたいことはやってみろという人で、人に迷惑をかけない限りは何でも自由にさせてくれた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;そういう親父の教育方針には感謝している。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さっきトラブルはなかったと言ったけど、ちょっと怖い思いをしたことはあった。そのことが、俺が顔を隠していることにも関係しているかな。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-11-02T01:09:15+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/10/post-0a59.html">
<title>月の雫　第１章　俺のこと・１</title>
<link>http://niji-noshima.cocolog-nifty.com/sora/2009/10/post-0a59.html</link>
<description>　俺のことについて話そう。俺は親父と二人暮しをしている。今住んでいるのは疎水のほ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　俺のことについて話そう。俺は親父と二人暮しをしている。今住んでいるのは疎水のほとりの洋館風の確か大正時代に建てられたという古い家だ。ここには３歳の頃から住んでいる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　&lt;/p&gt;&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;男二人の所帯は大変だろうと、週２回、火曜と金曜の昼間には昔からずっと佐波（さわ）さんというおばさんが家事をしに来てくれている。この佐波さんは早くにご主人を亡くしてから、娘さん二人を立派に育て上げたそうだ。家政婦という仕事を３０年以上続けていると聞いた。この佐波さんは宇治にいる父方の祖母が探して来たのだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;佐波さんは優しくて、綿菓子のようにふっくらとした感じで、とても信頼できる人だ。とにかく人の悪口や陰口は絶対に言わない。「私は嘘も嫌いです」といつもそう言っている・・・。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;俺の親父は某私立大学で長年講師をしていた。たまに長期で家を空ける。本人は研究のためだと言っている。・・・・去年、助教授になったと聞いた。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;母親のことは知らない。俺を産んですぐに亡くなったと聞いている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;父方の祖父母は宇治に住んでいる。祖父の木村　龍太郎はものすごく頑固で昔気質の人だ。宇治で書道の先生をしている。祖母は雪乃といい、優しくてとてもいい人だ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;あとは・・・・おじが二人いて・・・・一人は神戸に住んでいてあまり交流がない。もう一人の裕三叔父さんは・・・・・四条のマンションで彼女と一緒に暮らしている。この裕三叔父さんはカメラマンの仕事をしている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;この裕三叔父さんは本当にあの祖父の息子だろうかと思うほど、波乱万丈、はちゃめちゃな人生を歩んでいる。俺はこの型破りでユーモラスな叔父が大好きなんだ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;実は・・・・俺の秘密のバイトというのは、この叔父の下でモデルをしているということだった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;事の発端は去年の９月。俺が高校１年生の時だった。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;作者より；この回は長々と記述が続くので面白くなかったと思います。まあ、ここでのポイントは・・・・これを言うと勘のいい皆さんにはこの物語の謎（なんてあるの？）はもうほとんど解けてしまうと思われますが・・・。思い切って書きますよ。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;１・薫の家族構成（父親との二人暮し）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;２・宇治の祖父母（厳格な祖父に優しい祖母）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;３・カメラマンをしている破天荒な裕三おじさん・バツイチ&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;４・薫の母親（薫を産んですぐに亡くなった）&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ふふふふふ・・・まあこんな感じで。そこへ突然ドイツからの留学生、シノンが絡んできますね。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;さあ、もうわかったかな？さあ、みんな好きに物語を予想してみてね（って、なんですか、それ）いや、私が物語を書くよりも皆さんの予想の方が面白いんじゃないかなって思います！&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;</content:encoded>


<dc:subject>月の雫</dc:subject>

<dc:creator>美月</dc:creator>
<dc:date>2009-10-31T14:35:32+09:00</dc:date>
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